実家ママの満願成就


うちのにゃんず実家のCATS&DOGS CAFEは、2010年8月、猫虐待多発地域にいた7頭の一族を、実家ママの吉田さんが保護したことから始まりました。私が初めてお店を訪問した2013年4月には、7頭のうち5頭が猫部屋に残っていました。

ichizoku

吉田さんはもともと野良猫の繁殖制限を行うTNRに取り組んでいた方で、「保護は苦手」というのが口癖です。それでも一旦リリースした猫が虐待されるのを見かねて再度捕獲し、里親を探すために猫カフェを始めました。最近でこそ増えてきた保護猫カフェですが、当時はまだ珍しかったと思います。

5年間でたくさんの猫が入店して、卒業していきました。吉田さんが保護するのは、親にはぐれてしまった子猫、TNR現場で小さすぎたり怪我の治療が必要だったりでリリースできなかった子など。あとは、動物愛護センターから引き出されてきた子や、卒業生の里親さんや近所の人が保護した子を、里親が見つかるまで預かっています。近所に飼主と一緒にいきなり出現して、そのままでは行き場をなくしてしまう一族をまとめて保護したこともありました(←うちのジョン達のことです)。

子猫の時から人に接していた子は、やはり人懐っこくアピールも上手になります。里親になりたいと希望する人の多くが、子猫や成猫でも人慣れしている子に目を向けます。開店時からいた7頭の一族は、虐待多発地域で暮らしていましたから、生き延びるためには人間を怖れるしかありませんでした。私が初めて店を訪れた時は、決して自分から寄ってくることはなく、いつも離れたところにいた子達でした。

猫は群れでは暮らさない動物だと思われていますが、多頭で暮らしている猫達の間には社会性が生まれます。部屋のボスは、一族の長男であるボー君でした。長老のジーちゃんには敬意を払いつつも、新入りは優しく迎え、喧嘩があれば仲裁し、子猫を見守ります。普段はおとなしく控えめでしたが、イジメをする子を一喝して黙らせることもありました。猫たちから慕われていました。

人前に出ない、アピールが苦手な一族も、2年の間に卒業していき、最後に残ったのはボー君でした。実は里親さんは1年以上前に決まっていたのですが、お引っ越しなどの事情があり、1年前に長崎から来た黒猫のライちゃんと一緒に、お迎えを待っていたのです。

そんなボー君がいよいよ今日、卒業の日を迎えました。数えてみたんですが私が知ってる子だけでも50頭以上を見送ってきたボー君。ついに、見送られる側になりました。

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おめでとう。

そして5年越しの願いを満願成就した吉田さん、おめでとうございます。

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ボー君が卒業した猫部屋には、今、20頭の猫がいます。「保護は苦手」なはずの吉田さんが保護せざるを得ないと決断する子が、次から次へと現れます。この連鎖を断ち切るために、猫好きな人こそ望まれない命を産ませないための繁殖制限に取り組んで欲しいと思うのです。