猫の扁平上皮がんとパラディアについて
治療方針の検討時にパラディアを選定した際に参照した資料をまとめています。食道の症例は無いのですが、口腔扁平上皮がん(FOSCC)であれば体内の粘膜ということでざっくり適用できるんではないかということで情報収集しました。
論文/ジャーナル
扁平上皮がん 猫 分子標的薬 でぐぐって「トセラニブ」という単語に行き当たり、エビデンスとして参照した資料です。
- 口腔扁平上皮癌罹患ネコに対するトセラニブの効果と副作用
岐阜大学動物腫瘍科のジャーナルでレビューされていた論文です。元論文はコチラ
→Retrospective evaluation of toceranib phosphate (Palladia) in cats with oral squamous cell carcinoma(Wiles V, Hohenhaus A, Lamb K, et al. J Feline Med Surg. 2017;19(2):185-193.)
海外も含め、猫扁平上皮癌のトラセニブ使用について言及されている論文はほぼこれを参照してました。トセラニブ投与の全生物学的奏効率は56.5%、トセラニブ投与群の生存期間中央値は123日であり、トセラニブ非投与群の生存中央値45日と比べ有意に長かったという結果です。 - 分子標的薬アップデート
日本小動物医療センター付属 日本小動物がんセンター 小林哲也先生の発表資料のようです。猫における分子標的薬の使用例が紹介されています。 - 犬と猫の扁平上皮癌に対する分子標的療法 (特集 分子標的薬2020 : いま知っておくべき獣医療における分子標的療法の現在と未来 ; 腫瘍の性質・一般的な治療法・分子標的薬の役割)
取り寄せ中(4/29現在)
パラディアについて
- メーカー(Zoetis)のサイト
取説など。
動物病院
動物病院でも肥満細胞腫以外の腫瘍でパラディア適用について説明されている院が数多くあります。(このほかにも多くあります)
- 分子標的療法薬(パラディア錠)(厚別中央動物病院)
- 分子標的薬「パラディア」(あいむ動物病院)
ブログ
「パラディア 猫 ブログ」で検索しますと多数ヒットします。リンクはしませんが参考にさせていただきました。